あれ?生えてきた歯の色が変だな・・・
と思ったら、
エナメル質形成不全かもしれません。
歯は、主に象牙質からできており、
その象牙質の外側を覆っているのが
人体の中で最も硬い組織である
エナメル質です。
このエナメル質の形成障害を
エナメル質形成不全といいます。
エナメル質形成不全は
むし歯と間違われやすいですが、
むし歯ではなく、生まれつきエナメル質が
うまく作られず、変色や、欠けが生じた状態で
乳歯にも永久歯にも見られます。
前歯の場合は見た目で気づきやすいですが、
奥歯の場合は気づきにくく、
他の歯よりむし歯になりやすく、
進行も速いため、気づかないうちに
むし歯が進行してしまう事が多くあります。
では、エナメル質形成不全の原因は何でしょう?
①遺伝性の要因
エナメル質形成に関わる遺伝子の変異を原因とし、
いろんな歯に症状が出ます。
②局所的な要因
乳歯に外傷を受けた場合や、
乳歯の根尖病巣が原因で、後から生えてくる
永久歯がエナメル質形成不全になることがあります。
③全身的な要因
母体の栄養障害や妊娠初期の感染、
また生後一年以内の高熱や突発性疾患、
過剰なフッ素含有による歯のフッ素症等が
原因となることがあります。
エナメル質形成不全の歯は、その部分の歯の質が
弱くなっているため、注意深く予防が必要です。
また、知覚過敏の症状が出る場合は
表面をプラスチックの詰め物で覆う必要があります。
エナメル質形成不全の歯は、
6歳臼歯(第一大臼歯)と
前歯(中切歯、側切歯)に
よく発症しやすいと言われています。
特に6歳臼歯はむし歯になりやすいので、
むし歯予防がとても重要になってきます。
なので・・・
毎日の歯磨きと定期検診による歯科医院での
高濃度フッ素塗布がとても大切になってきます。
お子さんの口の中を見てみて、
もしかして・・・と思われたら
早めに歯科を受診するようにしましょう。